骨粗しょう症とは
骨粗しょう症は骨の量(骨量)が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。
骨粗しょう症になっても痛みはないことがほとんどで、骨折が生じると骨折部位に痛みが出て動けなくなります。脊椎の圧迫骨折が起こると丸くなったり身長が縮んだりします。
患者数は増加傾向
厚生労働省が3年ごとに実施している「患者調査」によると。令和2年度に比べて令和5年度では、骨粗しょう症の患者数が2万8,000人増加しています。骨粗しょう症は高齢者の病気というイメージがあるかと思います。骨粗しょう症は閉経後の女性に発症することが多く、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌物が減少すると甲状腺ホルモンのカルシトニン分泌が減り骨吸収が抑制できなくなるためです。しかし、年代別に比較すると、65歳以上の患者数が増加しているとともに、35~64歳の患者数が増加しています。
参考
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/20/dl/toukei.pdf
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/dl/kanjya.pdf
https://www.kango-roo.com/learning/3756/
なぜ若者の骨粗しょう症が増えているのか
骨の材料はカルシウムです。また、摂取したカルシウムの吸収を良くするためにはビタミンDが必要となります。偏った食事や過度なダイエットによるカルシウム・ビタミンDの摂取量が減少すると骨粗しょう症の原因になります。
令和5年度国民健康・栄養調査によると、体格指数(BMI)が18.5未満の「やせ」の割合は、女性全体では12.2%でしたが、20歳~30歳代女性では20.2%でした。20歳~30歳代女性の「やせ」の割合は、ここ10年は大きな増減が見られていません。
また、ビタミンDは食事からの摂取以外に、日光を浴びることで体内で生成されます。紫外線対策や、特に夏場は年々平均気温が上昇している背景もあり外出を控えることで、日光を浴びる時間が減ってしまうと、体内のカルシウムの吸引が低下してしまう可能性があります。
参考
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-02-006
ママたちも注意!?
実は、妊娠・出産に伴い、発症する骨粗しょう症もあります。「妊婦授乳関連骨粗しょう症」と呼ばれ、いまだに不明な点が多く、治療法が確立されていません。出産後の授乳期に骨粗しょう症による骨折が起こってしまうと、母乳育児を中止しなければいけなくなったり、骨折の痛みで動きに制限がかかってしまったり、赤ちゃんのお世話に大きく影響が出てしまいます。ただでさえ大変な時期に、常時骨折の痛みが伴うことを考えると、ママのメンタルヘルスにも影響してきます。
では、骨粗しょう症を予防するにはどうしたらいいのでしょうか。
次回は予防法についてご紹介いたします。
お楽しみに!
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