MENUCLOSE
日本語 English

お役立ち情報

非侵襲的排痰法とは

administrator 2025.08.21 2025.08.21

気管吸引について学んできましたが、気管吸引は侵襲的で苦痛を伴う処置であり、繰り返し行うことで患者に大きな負担を与えることを忘れてはなりません。

したがって、気管吸引を行う前に非侵襲的排痰法が有効であるかどうかを評価することが重要です。

また、気管吸引と非侵襲的排痰法を併用することによる、気管吸引の実施回数を最小限に抑え、患者への侵襲を軽減することが可能となります。

 

非侵襲的な排痰法が必要される状態とは

以下のような場合には、気管吸引に先立って非侵襲的排痰法を行うことで効果が期待できます。

 

 

 

 

 

 

 

 

・吸引カテーテルの届かない深部に分泌物があると推測される場合

・分泌物による末梢気管支が閉塞し、無気肺を生じている状場合

・片側の肺に分泌物が多く認められる場合

これらのケースでは、非侵襲的排痰によって分泌物を気管中枢部へ移動させ、喀痰を促すことで気管吸引の回数を減らせる可能性があります。

 

非侵襲的排痰法とは何?

人工気道があるだけで気管粘膜は損傷を受け、生理的な排痰機能(気道クリアランス)は低下します。非侵襲的排痰法とは、この低下した排痰機能を補い、分泌物を末梢から中枢へ移動させる方法です。

 

非侵襲的排痰法の種類

呼吸理学療法

・近位型:気管まで移動した分泌物を喀出させることを目的とします。近位の気管吸引で対応可能な位置にまで分泌物を移動させます。

主な手技:咳嗽の促しと咳嗽介助、術後の早期離床や早期歩行練習の開始など

 

・遠位方:肺の末梢換気を促し、肺野に存在する分泌物を遊離させ、気管へと移動させることを目的とします。

主な手技:体位ドレナージ(体位排痰法)、用手的排痰法など

 

機器を用いた排痰補助法

・高頻度胸壁振動法

・肺内パーカッションベンチレーター

・排痰補助装置

以上の方法を状況に応じて適切に選択、組み合わせることで、気管吸引の回数を減らし、患者の苦痛を軽減することが可能です。

 

参考文献

気管吸引ガイドライン2023

 

製品の品質管理向上・正しい取扱方法の提供・患者さまへのQOL向上や安全管理の一助を目的として、気管切開に関する教育プログラムを立ち上げ、皆様へご提供しております。ご要望の方は、お問い合わせより弊社へご連絡ください。

セミナー風景

主な内容は下記の通りです。

気管切開患者ケアプログラム

・人工気道と気管切開

・留置と固定

・カフ管理

・発声

・吸引

・加湿、その他

・PMDA、ヒヤリハット報告

 

製品情報

気管切開関連

 

気管切開関連のお役立ち情報

気管吸引の実施

副雑音とは

気管吸引とは

気管切開による合併症と予防策は

気管切開しても発声できる方法とは

気管切開は人工気道の1つ

気管切開の適応とは?

医療機器情報をまとめて入手!

無料会員登録受付中

こんなお悩みはありませんか?

      • 医療機器に関する最新情報を効率よく集めたい
        • 専門情報やイベント・セミナー情報を逃したくない
          • 代理店向けの情報が欲しい

「MERAナビ」では、医療機器に関する様々な情報を会員向けにまとめてお届けしています。

新規会員登録(無料)をしていただくと、

            • 専門情報の提供
            • イベントやセミナー情報の案内
              • メールマガジンでの情報配信

などのサービスをご利用いただけます。

※医療従事者、代理店の方向けの会員限定サービスです。


医療関係者の皆様へ MEDICAL