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REBOAとIABOの違い、どんな状況下で使用されるのか

administrator 2022.04.20 2022.06.30

名称の違い

REBOA(レボア)はResuscitative endovascular balloon occlusion of the aortaの略であり、一方IABO(アイエービーオー)intra-aortic balloon occlusionの略になります。どちらも出血をコントロールするためにバルーンカテーテルを大動脈内に留置する意味合いになりますが、本邦では、従来IABOという略語が使用されておりました。近年では、諸外国での症例報告や研究が盛んとなっており、諸外国で使用されているREBOAという略語が使用される機会が増えて来ております。

REBOAの頭文字となっている「Resuscitative」は、“蘇生”と訳されますが、単に大量出血などにより蘇生が必要な危機的状況だけではなく、手術中に大量出血が予想される状況や、前置胎盤における帝王切開時の出血に対する予防的処置にも使用され、その適応は多岐に渡ります。

 

適応となる症例、得られる効果

前述したように、REBOA外傷により動脈が損傷を受けて出血性ショックに至る状態といった緊急時や、手術の際に大量出血に至る可能性がある状態に使用されることが多いです。血管内でバルーンを膨らませることで一時的に血液の流れを遮断し予想外の出血を予防することや、遮断している間に出血部位の治療を行います。

また、血流を遮断することで血圧の維持、心臓や脳といった臓器への血流の確保にも繋がります。侵襲が大きいと言われる左開胸下にて胸部下行大動脈を鉗子でクランプする血流遮断(RTACC)、開腹し腹部大動脈を圧迫/遮断するよりも、手技が簡便であり経皮的にカテーテルを挿入できることから低侵襲であると言われております。

 

使用方法

経皮的、もしくは皮膚を切開し血管を露出させるカットダウン法でバルーンカテーテルを挿入することが可能です。カテーテル先端部分にバルーンが位置しており、損傷を受けている血管、出血が予想される部位の血管より上部にカテーテルを挿入後、位置ずれ予防のためにスタイレットを挿入します。その後、血圧の値を観察しながら生理食塩水でバルーンを膨らませ留置します。

バルーンによる血管遮断時間は出来る限り短時間が望ましいと言われており、出血のコントロールが確認でき次第遮断の解除を試みます。遮断解除後に問題が無いことを確かめ、なるべく早期にカテーテルを抜去します。

 

 

 

製品情報

大動脈閉塞バルーン ブロックバルーン


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