普段、気管切開チューブのケアをしている際に、気が付いたらカフ圧が変わっていることがありませんか?
「ついさっきカフ圧調整したばかりなのにカフ圧が減っている・・・」「気管切開チューブに何か問題があるのかな?」と不安になったことがある方も多いのではないでしょうか。
今回はカフ圧が変化する際の原因について考えていきます。
そもそもカフ圧って何?
カフ圧計で表示されるカフ圧は、カフ内部の圧力を示しています。
推奨カフ圧は気管切開チューブのメーカー毎に異なるため注意が必要ですが、一般的には20cmH₂O~30cmH₂Oと言われています。(「エキスパートナース第40缶第3号」.照林社.2024年 参照)
カフ圧が低すぎると分泌物の誤嚥リスクが高くなってしまったり、人工呼吸器管理時に必要な換気量を維持することができなかったりします。反対に、カフ圧が高すぎると気管粘膜の血流が途絶し、気管粘膜の損傷を引き起こします。
カフ圧は常に一定というわけではない
体動によるカフ圧の変化
カフ圧は、気管切開チューブのカフと気管壁との接し方によって変動します。そのため、患者が仰臥位の状態で適正圧に設定したとしても、その後ベッド上でギャッチアップした場合、カフ圧は変動します。



製品特性によるカフ圧の変化
カフ内の空気は時間経過とともに徐々に抜けてきてしまいます。メーカーは出来るだけ空気の抜けを少なくするよう努めていますが、完全に0にすることはできません。どれくらいの空気の抜けを許容するかについては、日本国内で定められた規格があり、規格内の条件に基づき試験を行っています。
その他
稀ですが、パイロットバルーン(シリンジ、カフ圧計の接続部)に異物(髪の毛、ほこり等のごみ)が混入してカフ圧が抜けてしまう場合もあります。
また、パイロットバルーンに軟膏などの薬剤が付着すると硬くなることがあります。カフ自体が硬くなっているわけではありませんが、パイロットバルーンの硬さをカフ圧の目安にしている場合、通常と感触が異なるため、違和感を覚えることがあります。
まとめ
今回は、カフ圧の変化についてお話しました。カフ内部の空気量だけではなく、気管壁との接し方によってカフ圧が変動するため、定期的なカフ圧の確認が必要です。適切なカフ管理を行い、患者の安全を守りましょう!
製品の品質管理向上・正しい取扱方法の提供・患者さまへのQOL向上や安全管理の一助を目的として、気管切開に関する教育プログラムを立ち上げ、皆様へご提供しております。ご要望の方は、お問い合わせより弊社へご連絡ください。
セミナー風景

主な内容は下記の通りです。
気管切開患者ケアプログラム
・人工気道と気管切開
・留置と固定
・カフ管理
・発声
・吸引
・加湿、その他
・PMDA、ヒヤリハット報告
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